言葉の意味が脈絡によって異なる場合を、例を挙げて説明しなさい。
はじめに
言葉の意味は、その言葉が発せられたときの状況、その言葉の使用者などによって異なってくる場合が数多くある。それは、言葉の意味というものが、それが指し示す内容とは独立して存在するからである。
例えば、「星」という言葉で考えてみる。「星」という言葉が「夜空を見上げて星を見る」という風に使われた場合、この「星」は宇宙に存在する天体のことを指しているといえるだろう。
しかし「彼は希望の星だ」という風に使われた場合はどうだろうか。この場合の「星」は、夜空に輝く天体のことではなく、「星」が光り輝くものの例えてとして使われている。
では、「星勘定」「星を重ねる」という具合に使われた場合はどうだろうか。この場合の「星」は勝負事における、「勝ち」という意味で使われている。
さらに警察官が「星」と使った場合を考えてみる。この場合の「星」は警察という社会における社会方言であり、「星を捕まえた」「星をさがす」などと使われることによって「容疑者」「犯人」という意味である。
このように言葉は、地域や使用者、使われる場面などによって様々...