約2万字、有名国立大学の学部卒論です。
比較的厳しいゼミを通過したもので、評価もされたものです。
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中絶と女性の権利
序論 p.1
第一章 優生保護法改正をめぐる中絶論争
(1)戦前と堕胎罪 p.2
(2)優生保護法とは p.4
(3)優生保護法改正案とウーマン・リブ p.6
(4)障害者団体からの問いかけとその後 p.8
第二章 生殖を捉える枠組み
(1)井上・加藤論争 p.11
(2)「女性の自己決定権」の求めるもの
<社会的文脈> p.14
<「女性の自己決定権」とは> p.15
まとめ p.18
参考文献 p.22
「中絶と女性の権利」
序論
「人工妊娠中絶は出産を抑制する最後の手段であり、女性を望まない妊娠から解放する一つの手段である」。この権利意識に目覚めたフェミニズムの女性達が掲げたリプロダクティブ・ライツは、国家や男性的社会システムとの闘争を経ながら現代社会の中で大きな広がりを見せている。
この論争の中で、自明の如く用いられる「中絶は女性の権利」という言葉がある。妊娠・中絶・出産、これらの生殖に関わる問題群を「女性の権利」として論じることについての違和感は、この「生命とジェンダー」という領域に私がはじめて触れたときから感じていたものだっ...