読書ノート9

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    脳と無意識-ニューロンと可塑性 2009年10月22日 フランソワ アンセルメ, ピエール マジストレッティ, Francois Ansermet, Pierre Magistretti, 長野 敬, 藤野 邦夫 神経症の発症に、ある出来事が現実に起きる必要はない。主体自身が作り出す想像上の構成があれば十分。こうして神経症の病因論は、外傷をもたらす誘惑という現実から、意識と距離を保ち続けながら主体に圧力をかける、欲望に結びついた誘惑という幻想に入れ替わった。実際には外傷をもたらす出来事が起きていなくても、この内部の刺激はすべての現実を越えて、精神生活に痕跡をしるすことができる。ある幻想があれば、神経症の症状を十分に準備できるのではないか。フロイトの考え方の中で、外的現実によりも、精神的な現実の方が優勢になった。無意識には「現実のどんな手がかりもない」だけに、原因となる出来事をなんとか探そうとしても意味がない。初期の経験が刻み込まれたレベルであっても、「情動に包み込まれてフィクションと真実を相互に区別できない」レベルであっても、おなじこと。結局のところ、現実の法則とは別の、無意識の欲望と...

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