小説ノート21

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麦ふみクーツェ 2007年05月30日 いしい しんじ 出来事が些細すぎて目に見えないときもある。また規模が大きすぎて誰にも気づかれないことさえしばしばある 大きい小さいは距離の問題 「そのわざのせいで、よけいめだっちゃって、いっそうひどいめにあうかもしんないよ。でもさ、それがわかっててもさ、へんてこは、わざをさ、みがかないわけにいかないんだよ。」 これらは、今のぼくにはきこえない。音がしないんじゃない、遠すぎる。要するに、距離の問題だ。ひとははじめからきこえる音でやっていくしかない。きこえるべきものは、そのときがくればちゃんと耳にとどく。 熟練のティンパニ奏者のように、ぼくは待つことを学ばなけりゃならない。それはなかなかにむずかしい。ばかといわれても、へんてこ呼ばわりされても、けっしてばちを捨てず、ステージのいちばんうしろでじっと立っていること。そのときをきき逃さぬよう、ちゃんと耳をかたむけて。 ずっと長いあいだ、ぼくのまわりには音があふれてた。 ぞして今もあふれてる。 でたらめなこの世の騒音は、たったひとつのリズムがきっかけで、目の覚めるような音楽となる。 運命を受けいれていくほど...

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