小説ノート24

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    ナラタージュ 2007年01月28日 島本 理生 「・・・君よりも苦労してがんばっている人がいるんだから君もがんばれ、なんて言葉は無意味で、個人の状況を踏まえずに相対化した幸福にはなんの意味もない。誰だって本当は自分の好きなことや明確な人生の目標に対してしか苦しんだり努力したりはできないものなんだから。君が本当に今の場所から離れたいと思ったとき、僕はそれを逃げているとは思わないよ」 「僕が君を助けたわけじゃなくて、たまたま僕の言ったことと、それを受け取る側の君の波長が合っただけだよ。同じことを言ってもまったく効果がない生徒だっている。それに僕だってすべての生徒が求めていたり欲している言葉が分かるわけじゃないんだ。いや、むしろ、ほとんど分からないと言ってもいい。それは年齢のせいだけじゃなくて大人同士でも同じことなんだ。相手の言っていることを完全に汲み取れるほうが珍しいんだ」 「・・・たとえ誰かのせいで不幸になったとしても、人間は基本的に自由なんだから、その不幸から抜け出す努力をすべきなんだよ。死ぬまで誰かのせいにしていたら、なんのために生きていたんだか本当に分からなくなる」
    ★オーデュボ...

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