観察対象に直接触れることなく、対象物に関する情報、大きさや形、性質などを収集するプロセスをリモートセンシングという。このレポートでは、宇宙空間から地球を観測する地球観測衛星に関するリモートセンシングについて考えていくこととする。
地上の物質は電磁波を受けるとそれぞれ固有の反射を示す。これはその物質の状態によっても変化する。保有している熱量や、例えば植物なら生育状態、水の濁り具合などによっても物質から放出される電磁波の特性は異なる。地球観測衛星によるリモートセンシングはこれらの特性を把握した上で、衛星に搭載されたセンサによる観測結果を照らし合わせることで観測対象の情報を収集することができる。
地球観測衛星によるリモートセンシングには次の特徴があげられる。
・ 広範囲を一度に観測することが可能
これにより人間の目では把握が不可能である広範囲、ひいては地球規模での土地利用の状況や、建造物の形状やスケールなどを知ることができる。
・ 同地域における長時間かつ反復した観測が可能
同じ地域を定期的に観測することによって時間の経過に伴う変化を知ることができる。
・ 現地に直接行くことができない場所の観測が可能
熱帯雨林伐採の状況や、自然災害時の状況を把握するなど、現地に行くことが困難な場所についても情報を得ることができる。
・ 不可視の情報を得ることが可能
人間の目で確認することのできない、温度などの情報を観測することができる。これにより台風発生時における地域ごとの温度変化の詳細、またヒートアイランド現象のデータ収集などがあげられる。台風や降雨状況、雷の発生など気象関連の情報提供もリモートセンシングによるものである。さらに海面の水温を調査することで漁場の予測にも活用されている。
地理情報システム論レポート課題
リモートセンシング~宇宙からの地域観測~
観察対象に直接触れることなく、対象物に関する情報、大きさや形、性質などを収集するプロセスをリモートセンシングという。このレポートでは、宇宙空間から地球を観測する地球観測衛星に関するリモートセンシングについて考えていくこととする。
地上の物質は電磁波を受けるとそれぞれ固有の反射を示す。これはその物質の状態によっても変化する。保有している熱量や、例えば植物なら生育状態、水の濁り具合などによっても物質から放出される電磁波の特性は異なる。地球観測衛星によるリモートセンシングはこれらの特性を把握した上で、衛星に搭載されたセンサに...