『肢体不自由がある子どもの自立と教育の役割について述べよ。』
肢体不自由は運動障害としてとらえることができる。そして、運動の障害であることから、体力や運動機能の不足、言語コミュニケーション能力の不足、言語障害、感覚・知覚障害、行動特性などさまざまな問題を抱えている。また、これらの問題は、一次障害であるが、二次障害として、生活経験の不足、家庭環境、地域の理解、学習レディネスなどが、肢体不自由児・者の発達を阻害する要因として挙げられる。肢体不自由児・者の場合、その身体上の不自由や制限、健康面や体力からくる日常生活上の制限が学習の妨げとなる。また、障害の部位や性質における困難も学習に影響を与える。
特別支援教育では、このような肢体不自由の障害特性を理解し、肢体不自由児の自立と社会参加に向け、生活や学習上の困難を改善と克服するため適切な指導や必要な支援が行われている。そこで、特別支援教育で行われている自立に向けた教育の役割について、指導内容や課題について述べていきたい。
まず、肢体不自由教育で行われている自立に向けた取り組みについて述べる前に、自立という言葉について述べていきたい。
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