1.アタッチメントとはどんな考えによって裏づけられているか。また乳幼期と青年期のアタッチメントの関連、アタッチメント形成の意味づけを考察せよ。
1.アタッチメントとは
乳幼児の時、子どもたちはその基本的欲求を満たしてくれる人(主として母親)と感情的および社会的結びつきを発達させる。そのような結びつきをアタッチメント(愛着)という。イギリスの精神分析家であるボウルビーは、アタッチメント理論を提唱し、愛着行動は母子間に存在するフィードバック系によりコントロールされ、乳幼児と世話をする人(ふつうは母親)との愛着の順応機能を強調した。
2.アタッチメントの形成
アタッチメントは社会的相互作用の流れを維持し、調整する機能をもち、生後6カ月までに形を取り始める。愛着行動には母親の注意を引くための叫び、微笑、発声などが含まれる。アタッチメントを求めようとする傾向は、恐怖、病気、疲労によって増大する。
3.認知機能との関係
アタッチメントは子どもの初期の自律性の発達を理解するのに重要である。また、子どもにとって愛情に満ちた環境が認知機能(知能、記憶、思考)の質に関係することも知られている。...