熱帯林を守るには

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    熱帯林を守るには

     発展途上国の一部では、人口増加に伴い、食料安全保障の観点などから熱帯林の耕地化が進み、この面からの環境破壊も大きくなるとされている。人口爆発の起きている地域での深刻な食糧危機についてはマスメディアでも大きく取り上げられ、多くの人の知るところとなっている。これを防ぎ、熱帯林を守ることはできないだろうか。

     現在の世界は、「北の先進国、南の発展途上国」と表現されることがある。前述したとおり、南の発展途上国は現在深刻な食糧危機にある。では北の先進国はどうであろうか。北の諸国、アメリカやヨーロッパの国々、そして日本などは皆一様に食に関してはほぼ事欠かない状態にある。国の中では貧富の差からの格差などはあるが、国全体でみると、飽食の時代はまだまだ健在である。このように世界は二極化の傾向にある。先進国は発展途上国に何かすることはできないだろうか。

     私は先進国の持つ高い技術が大きな戦力になると考える。農業技術の進歩はやせた土地でも育つ植物や、狭い土地からの大量収穫を実現した。周知のとおり、日本におけるコメの品種改良と田地の減少はめざましいものがあった。このような技術を発展途上国に導入すれば、アマゾンなどの熱帯林の大規模な耕地化は食い止められるのではないだろうか。先進国は高い技術とともに大きな経済力も持っているのだから、国内での無駄な食の消費も見直せば、他国への援助をする資金も現在より多くのものへとすることが可能であろう。

     私は先進国が熱帯林を守ることができると考える。先進国の経済力を使えば、技術者により古い農業技術や品種を見直すことで深刻な食糧難を緩和し、熱帯林の耕地化を減らすことができるからだ。先進国の技術の導入により森林を守り、地球環境の保全に貢献することができると私は考える。
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