第二言語習得の考え方として、Krashen (1979)は習得―学習仮説(the acquisition-learning hypothesis)、モニター仮説(the monitor hypothesis )、自然順序仮説(the natural order hypothesis)、インプット仮説(the input hypothesis)、情意フィルター仮説(the affective filter hypothesis)の5つの仮説、つまりモニターモデルを提唱した。この仮説の特徴は、様々な要求に適応しやすいということである。色々な要求が考えられるが、ここでは年齢に焦点をあてて述べる。この理論の言語習得の基本的な概念は、伝達のために言語を使って習得する(無意識のうちに身につく)というものである。幼児は言語を習得するとき、「さあ、英語も話せるようになろう。今日は助動詞の勉強しよう」などという考えはなく、無意識で自分の意思を伝えようとしているだけである。また、成人にも自然なコミュニケーションの場面で言語をかき集める力があり、年齢に関わらずこの理論が受け入れられると言える。単に受け入れら...