急性期の実習で必ず使用する急性疼痛の計画です。疼痛による影響、また観察項目には全てエビデンスを挙げました。
#術後急性疼痛
術後2~6時間が最ピークであり、24~48時間以内に軽減する。
要因と疼痛からの身体症状として、以下のものがある。
<要因>
・手術による組織の損傷
・術中の同一体位による持続的な圧迫
・ルート・ドレ-ン留置による刺激
・体動、咳嗽などによる創部への外的刺激
<疼痛からの身体症状>
○呼吸運動の抑制○
呼吸器合併症 体動や咳嗽により痛みが増強するため、患者は痰の喀出を抑え、効果的な咳嗽がえられないことにより起こる。 低酸素血症 痛みにより患者は十分な呼吸運動ができず、体内に酸素が取り込めず低酸素血症となる。ひいては創治癒遅延につながる。 体位ドレナージの低下 主に胸部・上腹部手術では、肺活量、機能的残気量、一回換気量などが減少し、痛みによる反射的な腹筋の緊張亢進や横隔膜機能低下が引き起こされ、分泌物貯留や無気肺の原因となる。
○循環器○
交感神経の緊張によって、心拍数・血圧・末梢血管抵抗を高め、心筋虚血、心筋梗塞が引き起こされる。また、痛みによる長期臥床は、深部静脈血栓の形成因子となる。
○消化器○
腸管の動きが抑制され、術後イレウスの原因となる。また、排尿障害を起こ...