看護師国家試験必修問題の合格基準は80%以上!
いかにして80%以上得点するか。
ズバリ!どのような問題がどれほどの頻度で出題されているか、その傾向を知ることが必修問題対策のカギです。
本レポートでは「出題頻度の高い項目はどれか、またその項目に該当する問題はいつの、どのような問題か」看護師国家試験第93回から第99回、全7回にわたる必修問題過去問題すべてを出題基準に沿って、わかりやすくカラー別にまとめました。
必修問題対策に大活躍すること間違いなしです!
看護師になるための勉強法:上田 由香里
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●はじめに●
夏休みを目前にして、
「国家試験」という言葉を耳にする機会も増えてきた頃でしょうか。
不安で焦る気持ちもよ~くわかりますが、ここはひとつ深呼吸をして地道に試験勉強を進め
ていきましょう。あなたなら出来る!!!
看護師国家試験を受験する看護学生のみなさんが、効果的に勉強できるためのアイテムと
して活用して下さることを願って、今回このレポートを作成しました。看護師国家試験出題
基準に示された項目は、総数なんと1831個、必修問題だけで300個です。やみくもに
勉強していては、どれだけ時間があっても足りません。「じゃぁ、どうすればいいの?」
ここでは、必修問題が導入された第 93 回から前年度試験第 99 回までに出題された必修問
題合計 230 問を対象にしています。
どのような問題がどれほどの頻度で出題されているか、その傾向を知ることが必修問題対
策のカギです。今回、出題頻度の高い項目はどれか、またその項目に該当する問題はいつの、
どのような問題かをわかりやすくカラー別に一覧にしました。過去問題と照らし合わせなが
ら見て頂けると一目瞭然です。
お手元に必修問題過去問題がない場合は、厚生労働省発表の資料と合わせてご覧ください。
第 93/94 回:http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/10/tp1028-3/index.html
第 95 回:http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/04/tp0419-3.html
第 96 回:http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/04/tp0427-4.html
第 97 回:http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/04/tp0418-2.html
第 98 回:http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/04/tp0422-3.html
第 99 回:http://www.mhlw.go.jp/topics/2010/04/tp0414-3.html
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■新出題基準とは■
出題基準とは、試験範囲を一覧にしたもので、大項目、中項目、小項目の3つに分け表示
されています。試験勉強をする際には、必ず手元に準備しておきましょう。
第 99 回看護師国家試験は、新出題基準が適用されました。問題数が 30 問から 50 問に増
えたことが、学生のみなさんにとって一番印象的な変化といえるかもしれません。
厚生労働省は「近年、人々の療養の場はますます多様化しており、在宅や地域で療養する
人々を支えることや、災害若しくは虐待などの社会問題への対応といったことも重要な課題
となっている。このような状況の中、これまで以上に重要な役割を果たすことが期待される
看護職員の資質の向上を図る必要がある」と述べ、そのための取り組みの一環として、保健
師・助産師・看護師国家試験出題基準が改定され、新出題基準が導入されました。そのうち
のひとつが、必修問題の強化です。
必修問題の強化について、厚生労働省は次のように発表しました。
「必修問題」では、必修
問題の対象となる基本的知識及び技術は重要であることから、これらの基本的かつ重要な事
項を問う問題を強化するための出題数が増加される。それらに対応するため、出題範囲を拡
大することとし、出題範囲の全領域にわたり小項目の拡大を図った。特に看護活動の場の拡
大や活動内容の多様性、基本的看護技術の充実を念頭に置いた。
これが、必修問題の出題
数が増えた理由です。中でも、後半部分「特に~」は要チェックです。次の「必修問題とは」
で詳しく述べますね。
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■必修問題とは■
◆1.必修問題と一般問題の違い◆
必修問題とは、看護を実践するにあたり必要な基本的かつ重要な事項を対象とします。
もっと易しく説明すると、
「看護を実践するにあたって、これだけのことは最低限知ってお
く必要がありますよ」という内容を扱っています。
よって、問題の難易度や受験者全体の成績に関係なく合格基準を設定する「絶対評価」が
適用されます。必修問題の合格基準は80%。出題数が 50 問であれば、40 問以上正解すれ
ば合格ということです。
それに比べて、一般問題は「相対評価」といって合格基準が変動します。
99 回
98 回
97 回
96 回
95 回
94 回
一般問題・状
151 点以上
174 点以上
180 点以上
194 点以上
176 点以上
165 点以上
況設定問題合
/250 点(60%)
/270 点(64%)
/270 点(67%)
/269 点(72%)
/269 点(65%)
/269 点(61%)
格基準
※合計点が 270 点に満たないのは、丌適切問題により採点が除外されたためです
では、必修問題と一般問題の出題基準を比べてみましょう。
出題基準一部抜粋
必修問題
一般問題
目標Ⅲ 看護に必要な人体の構造と機能および健康障害と回復
人体の構造と機能
についての基礎的知識を問う
目標Ⅰ日常生活を営む上で、人体がどのような構造をもち機能し
ているかについての理解を問う
目標Ⅱ疾病によって人体が受ける構造と機能の変化を学習する土
台となる正常な人体についての理解を問う
大項目
中項目
小項目
生命活動
A. 人 体 の 構 造 と
a.恒常性(ホメオスターシス)
大項目
A.細胞・組織・
中項目
a 細胞の構造
機能
b.血液・水・電解質
器官
b 遺伝子と遺伝情報
c.体温
小項目(まとめ)
c 組織
d 器官
ホメオスター
シス
B.ホメオスター
a 体液
シス
b 体液の電解質
c 体温
C.生体のリズム
a サーカディアンリズム
b 睡眠と覚醒
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必修問題の小項目にあたる内容が、一般問題では大項目として示されています。つまり、
必修問題は基礎の基礎、一般問題はより専門的な内容になっているということです。という
ことは、徹底的に必修問題対策ができれば、その勉強は一般問題対策にもなる!というわけ
です。
◆2.必修問題の構成および攻略ポイント◆
必修問題は4つの目標(項目)から成り立っています。目標(項目)別に学習のポイント
を確認していきましょう。
目標Ⅰ
看護の社会的側面および倫理的側面に関する基礎的知識を問う
目標Ⅰの範囲では、出題基準改定後目立って変わったところはありません。例年通り、出
題頻度の高い項目は要チェック☝です。
目標Ⅱ
看護の対象者および看護活動の場に関する基礎的知識を問う
目標Ⅱの範囲では、厚生労働省の発表の中にあったとおり、大項目9「主な看護活動展開
の場と看護の機能」に関する内容の充実が図られました。在宅医療、訪問看護、地域包括支
援センターなどについては要チェック☝です!
目標Ⅲ
看護に必要な人体の構造と機能および健康障害と回復についての基礎的知識を問う
目標Ⅲは、例年必修問題 4 つの目標(項目)のうち、いちばん多く出題される項目です。
新出題基準では、出題基準の項目として示される表現が具体的かつ明確になり、項目数も
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増えました。「看護に必要な」という点に注目すると、「病態と看護」や「薬剤関連」につい
ては要チェック☝です。
目標Ⅳ
看護技術の基本を問う
目標Ⅳについて気が付きましたか?ここでは「基礎的知識」ではなく、「看護技術の基本」
を問われます。手順や方法だけでなく、その根拠や実施時の留意点など、安全・安楽に実施
できる方法を理解しているかが重要です。しかし、看護技術と言っても、ここで扱われるも
のは「基礎看護技術」です。学内での実習、臨床での実習で経験したものの中でも「基本的
なこと」が対象です。学んだことをきちんと復習すれば確実に得点できます。
大丈夫!
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では、必修問題の過去の出題傾向を見てみましょう。
■看護師国家試験出題基準■
※ 表の中の数字は問題番号を示しています(A:午前問題、P:午後問題)過去問題と合わせて確認してく
ださい
※ 出題 1 回以上、うち出題 2 回以上、うち出題 3 回以上 を色分けをして示しています。
目標Ⅰ
看護の社会的側面および倫理的側面に関する基礎的知識を問う
大
中項目
A.健康に関する指標
小項目
93
94
95
96
97
98
99
a.総人口
b.年...