1.児童心理学は、子どもの心身の発達的変化を客観的に「記述」し、「説明」しようとする学問である。独断や偏りを避けて子どもを理解するために、科学的な研究法や技法によって資料を得て、それに基づいて子どもの発達的変化の過程や変数を明らかにしてきている。
2.乳児期に子供が母親との間に安定した愛着を形成することは、その後の子どもの認知的、情緒的、社会的、人格的発達に大きな影響を与える。
458 児童心理学 1単位目レポート
<レポート課題>
横断的方法、縦断的方法、発達研究法としての事例研究法について説明しなさい。
愛着(アタッチメント)の形成とその発達的意義について述べなさい。
<講評>
各研究法について、よくまとまっています。
愛着の形成と意義について、おおむねよくまとまっています。愛着の意義について、「基本的信頼感」や「安全基地」の概念も押さえましょう。
1 児童心理学とは、子どもの心身の発達的変化を客観的に「記述」し、「説明」しようとする学問である。その発達的変化を明らかにするために、どのような方法が用いられるのか。
近世に至るまで、子どもは「おとなの小さいもの」と考えられていた。しかし、子どもとおとなは、全く違う存在とルソーが提言した。つまり、子どもは不完全なおとなとして考えないということである。
よって、子どもを理解するために、おとなの心理学の研究法をそのまま利用してはならない。なぜなら、特に乳幼児を対象にすれば、彼らは、おとなに比べ言語能力が低いこと、課題意識が希薄で、集中力が長く続かず、気が散りやすいからだ。
子どもの加齢に伴う、発達的変化を追跡し...