肝硬変についての概要をまとめたもの
肝硬変
「病態」
肝硬変とは、肝内の慢性炎症および肝細胞壊死などの結果、組織が高度の繊維化に陥り、正常の肝小葉と血管構造が失われ、肝が硬化して萎縮した状態である。増生した線維の間に残存した肝細胞が再増殖し、本来の小葉とは異なる円形の偽小葉を形成し、萎縮した肝表面に、無数の円形隆起として認められる。門脈血流も障害され、門脈圧の上昇を来す。その結果、障害による脾静脈血流障害による碑腫、門脈側副血行路(食道静脈瘤、左腎静脈、下直腸静脈、傍臍静脈を介した副血行路)が形成されてくる。(門脈圧亢進症)
「原因」
肝炎ウイルス ・ 先天性代謝異常
アルコール ・ 寄生虫
うっ血性 ・ 梅毒
自己免疫性 ・ 低栄養
薬物性 ・ 続発性胆汁性
「症状」
1、代償性肝硬変
形態的、組織学的に肝硬変を認めるものの、肝における代謝機能、肝循環不全による臨床症状などがみられないものである。一般的に、この時期には、自覚的には、無症状が多い。
2、非代償性肝硬...