肝臓癌についての概要をまとめたもの
肝臓癌
《病態》
原発性と転移性に分類される。
原発性は発生母地により、肝細胞癌と胆管細胞癌に分類される。
肝細胞癌
肉眼的に結節型、塊状型、び漫型に大別される。
大きな腫瘍塊が単発する場合と、腫瘍の小結節が多発する場合がある。
肝細胞癌の基本的な組織構造は正常肝組織とよく似ており、癌細胞は索状の配列を示し、間質は類洞様の血管腔からできているのが特徴である。
血行性に肺に転移しやすい。
アジア、アフリカ地方の高温多湿地域に多く、欧米には少ない傾向がある。
胆管細胞癌
肝内胆管に由来する癌腫で肝内胆管癌ともいう。
肝細胞癌に比べてはるかに頻度は低く、肝硬変症との関連はない。
肝門部に近いところに発生すると閉塞性黄疸が現れる。
組織は管状腺癌が多く、肝細胞癌に比べてはるかに硬い。
転移性肝臓癌
門脈系を流出血管(静脈)とする臓器、特に胃癌などの転移が肝臓に巨大な腫瘤をつくることがあるが、肉眼的に肝硬変を伴わないことや組織学的所見から原発性肝臓癌と区別することができる。
《原因》
腫瘍は本来正常である細胞...