中央大学 法学部 通信教育課程 合格レポート【評価C】
課題
『法の解釈について具体的事例を挙げながら論じなさい。』
法学 第4課題
『法の解釈について具体的事例を挙げながら論じなさい。』
法の解釈とは、一般に、実定法に含まれている法規範の意味を明確にすることといわれているが、それはいったいどのようなことを意味するのか、また、なぜ法の解釈は必要なのか、そしてどのように行われるべきなのかが問題となる。
法は、一般的・抽象的な規範である。その効果を実現するためには、具体的に起きた事実にいずれかの法を当てはめて運用していくということが必要となる。これを法の適用といい、裁判では、具体的事実を確定する「事実の認定」が行われると、裁判官はその確定された事実に当てはめるべき法を見出した上で法を解釈し、その意義を確定し、法が適用されるということになる。しかし、事実は法が想定したものに限られるわけではなく、法がまったく想定していない事実が認定される場合もある。そこで、法を探し適用する為に法の解釈が必要となる。
例えば、大判明治36・5・21のいわゆる「電気窃盗事件」では、電気が財物とであるかどうかが争点となった。当時の民法では物理的に無形の存在物は物ではないとなっていたからである。しかし裁判官は無体物ではあっても可動性...