適切な言語運用能力について「基礎的言語力・文脈的言語力・主体的関与」の観点から考察して述べなさい。
国語力について考える場合、三つの要素に分けることができる。まず一つ目は、文字、語彙、文法、音声といった言葉の基盤となる「基盤的言語力」である。二つ目は、それを実際に活用していく文脈での応用である「文脈的言語力」である。一定の量のあるものを読んでいく場合など、理解においては、情報をしっかり把握して様々な文脈の関わりを考えて解釈して行くことが必要となる。何かを書く場合などの表現においても同様で、文脈の中に位置づけて、また、必要に応じてさらに文脈を自ら構成していくことが必要である。三つ目は、主体として言葉や内容にどうかかわっていくかという力である「主体的関与」である。自分なりの発想を思いついたり、予想をしたりすることも含み、理解したことについて自分なりに思いを深めていくことや、それを評価していくことも重要なことである。ただ、これらの要素は相互に深く関係していることには注意しなければならない。主体的に熟考することにより、基盤的言語力を鍛えることができたり、文脈の理解を深めることもできたりするため...