第20回苦しい台所事情

閲覧数983
ダウンロード数1
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    法学教室の連載されていた問題の解答です。参考までに。

    タグ

    会社法

    代表キーワード

    会社法

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    第20回 苦しい台所事情
     本件の事案において、甲社取締役であるAおよびBは、乙社に対し、429条1項の責任を負うか。429条1項の責任が認められるための要件は、①任務懈怠、②悪意・重過失、③損害の発生、④相当因果関係、である。では、②悪意・重過失の対象および③損害の範囲は何か、取締役の対第三者責任の法的性質と関連して、問題となる。
    429条1項の趣旨は、会社の行為はその取締役による職務執行に依存していることから、第三者を保護するため、取締役にも責任を負わせることにある。したがって、429条1項は、第三者を保護するため、なるべく広範な損害についての賠償請求を認め、第三者の挙証責任を軽減したものと考えられる。
    そうであるならば、429条1項の責任の対象は、取締役の行為によって第三者が直接被った損害(直接損害)だけでなく、会社に損害が生じた結果第三者が間接的に被った損害(間接損害)も含まれる。また、悪意・重過失は、取締役の任務懈怠についてあれば足りる。
    以上を踏まえ、AおよびBの責任について、検討する。
     Aの責任について
     小問(1)について
    乙社は、債務超過に陥った甲社と締結した売買契...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。