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これからの時代にふさわしい性役割観
1 性役割の認識
子どもには、男の子らしい男の子、女の子のような男の子、女の子らしい女の子、男の子のような女の子など、様々なタイプが見受けられる。このような男の子らしさ、女の子らしさを心理学では性役割と呼んでいる。一般的に男の子らしさと言えば、たくましい、強いというようなイメージを持たれ、女の子らしさと言えば、優しい、可愛いといったイメージを持たれることが多い。
幼児期における性役割学習の異常と成人期の適応障害には何らかの関連があるという説を聞いたことがあるが、性役割の学習は、幼児の社会的発達における重要な課題の一つと言われている。子どもは、1、2歳の頃には性の区別の存在に気づき、2~3歳頃にはその区別が徐々にできるようになり、4歳頃には完成すると言われている。そして、性の区別と並行して自分の性にあった行動をとったり、性にあわない行動を避けるといった、自分の性にあった性役割行動をとり始める。この行動の区別は、子どもが日常生活の中で、他者の性役割行動の観察、自分の行動の賞賛や叱責といったしつけを通して適切な行動を学習しながら身に付けていくと考えられ...