1、社会科の指導における主体的知識化と問題解決力について、両者を培うためにはどうしたらよいか具体的に論じなさい。
2、初等社会科の指導計画作成の留意点とは何か、評価の意義およびその観点に関連させて論じなさい。
社会科的知識を直接記憶させることを社会科授業の主な目標としてきたが、これからは情報を知識へと主体的に系統づける作業過程を大切にし、子ども自身の認識活動を活性化して批判的な知性を含んだ真に生きて働く知識の形成を保障しなければならない。
主体的知識化は系統学習では得ることが難しい能力である。子どもたちはインターネットや電子辞書で簡単に調べ物ができることを知っている。情報を獲得するという知識欲が減退するのは当然である。
経験学習は、経験主義の理論に基づく学習形態として、生活単元学習や問題解決学習として知られており、系統学習と対比して用いられてきた。経験は、明らかに推論をその特徴とし、企画性、飛躍性を持つ。また未来への豊かな想像力をともなった行動の先駆である。
問題解決は何らかのむずかしい目標を実現するために新たな手続きの系列を組み合わせるような場面をいう。新しい情報が広い概念的枠組みに組み込まれ、現実社会での経験を通じて発達するという考え方をスキーマという。既存の知識を含んだ認知プロセスといえる問題解決学習にもスキーマは理論においても有効である。また、体験を通じて獲得する言語により表現...