2010年9月の尖閣沖「漁船衝突事件」をどうみるか

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    1.尖閣諸島(沖縄県石垣市に属する魚釣島、久場島、大正島などからなる無人島群)は、日本の領土・領海だ。「尖閣諸島については領土問題は存在しない」という政府の公式見解は、この観点からみて妥当である。
    http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/senkaku/index.html
    もちろん、領土・領海という観念や国際法という観念は主権国家ないし国民国家という観念の下位概念に属する。これらは、近代以降の歴史的な産物だから、そういう発想自体が「歴史主義的で、無意味だ」という意見もあるだろう。
    お好みであれば尖閣諸島の帰属問題と漁船事件を「物語」と呼んでもよい。
    しかし、日本政府も中国政府もそうした「物語」を使って外交し、その「物語」が広範に流通し、「物語」を成立させる経済的、政治的、社会的基盤がある以上(そもそも「外交」という観念自体が主権国家体制の下位概念だ)、事柄をイデオロギー(「物語」)の次元で考えるのは妥当ではない。
    主権国家体制を認めるということと領土・領海を保全するということとは、国民国家体制という現実を各々異なるの側面から言っているにすぎない。 ...

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