小学校の外国語活動取り組み開始以来、さまざまな声が聞かれるようになった。このレポートでは、保護者・小学校教員・中学校教員へのアンケート(Benesse教育研究開発センター、2006とALC、2007)を参考に小学校英語の現状を把握し、良い点・改善すべき点をあげ、小学校英語の是非を論じるとともに、改善策を提案したい。
まず、Benesse教育開発センターの調査(2006)によると、小学校英語の必修化に関しては、保護者の76.4%が「賛成・どちらかと言えば賛成」と答えている。一方、「反対・どちらかと言えば反対」と答えたのは14%であることから、保護者は小学校英語に意欲的であると読み取れる。次に、小学校教員は「賛成・どちらかと言えば賛成」が全体の36.8%、「反対・どちらかと言えば反対」が56.9%と反対意見が優勢であった。この数値の差は実際に授業を行った際の事実を踏まえての事であろうと推測される。つまり、傍から見るよりも実際にやるのは難しいということだろう。では、反対意見の中には具体的にどのような意見があるか見ていくとする。主な課題として挙げられているのは:自信がない、指導員の英語力不足...