「福祉専門職者に必要な倫理と能力についてまとめ、自分なりの見解を述べよ。」
第一に、「福祉専門職者に必要な倫理」について述べる。社会福祉援助活動は、生活上の問題を抱える人たちを対象として行われるが、多くの場合そのような人々は、さまざまな面で不安定な事情を抱えている。その面において福祉専門職者には、援助を必要とする人たち(クライエント)の生存権を保障するとともに、その個性を尊重し、発達の可能性を最大限に保障するなど高い「倫理性」が求められる。
この「倫理性」は、福祉専門職者が援助活動を行う際の行動や判断の指針として、専門職者たちが自主的に策定した「倫理綱領」のなかに具体的に示されている。
社団法人日本社会福祉士会の倫理綱領として採択された「日本ソーシャルワーカー協会倫理綱領」や、社団法人日本介護福祉士会の宣言した「日本介護福祉士会倫理綱領」などがある。
ソーシャルワーカーの倫理綱領の前文において、「われわれソーシャルワーカーは、すべての人が人間として尊重を有し、価値ある存在であり、平等であることを深く認識する。我々は平和を擁護し、人権と社会正義の原理の則り、サービス利用者本...