中等科音楽教育における教育評価のあり方について
中学校音楽科の評価法について
①中等科音楽教育における教育評価のあり方について
教育は、目標→計画→実践→評価のサイクルで行われ、教育活動があれば必ず評価がある。適切な評価を行うことによって、教育目標に示す望ましい方向への生徒の変容が期待でき、教育成果を収めることができる。評価というと、通知表や通信簿に5段階などで記入されている教科の成績をまず思い浮かべる。確かにこれも評価の一つではあるが、教育活動の重要な要素である評価には幅広い意味が含まれている。
評価を一言でいえば実態の把握であり、教科指導における評価の目的は、生徒の学力の獲得を確実なものにすることである。つまり音楽科の評価は、音楽の授業で育成すべき学力がきちんと身に付いたかどうかを確認するために行うものといえる。
中学校音楽科で育成すべき学力は①「音楽への関心・意欲・態度」②「音楽的な感受や表現の工夫」、③「表現の技能」、④「鑑賞の能力」の4つである。いくつかの側面から見極めていくことを「評価の観点」といい観点によって評価することを「観点別評価」という。したがって音楽科の場合、この4つが音楽科評価の観点になる。実現を確認することができる具体的な姿をあらかじ...