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法学という学問を学ぶにあたって、言い換えれば「法」というものを理解するにあたって、憲法やそれに準ずる法律の精読は不可欠であるが、それと同時にその「法」の様々な存在形式、かつ裁判において判断を適正かつ合理的に認識する基準となるもの、すなわち法源について正しい知識を習得する事が、法による裁判、ひいては我々を取り巻く法が具体的にどのような形で用いられているかを理解するために極めて肝要である。
なぜなら、法が最終的に決定され用いられるのは法源にもとづいた裁判所の判決を通してであるためだ。法源が機能せず裁判不能となり、私的制裁や自力救済が横行するようでは、裁判システムに対する信頼性ひいては現代の法システムの存在意義を損なう事になる。
本レポートでは、この極めて重要な法源の種類・性質について私個人の見解もまじえつつ検証していくこととする。
ローマ法の影響の色濃い我が国の法源として、まず成文法がある。成文法とは、国会など権限を有するものが、定められた手続規定にもとづいて定式化(具現化)された制定法の事を指す。具体的には、憲法を最高規範としたピラミッド型を成す法律・政令などの国家制定法、地方公共団...