あるA小学校5年生のB子は、同級生の女子のグループから「トロい」とか「きたない」などといわれたり、無視されたりするなどといったいじめを受けていた。そのB子が休み時間などに、孤立しているように見えたのでどうしたのかと尋ねたところ、「別になんでもない」と言われてしまった。ところがB子の保護者から「子どもの様子がおかしい」との申し出があり、また、他の教師から「B子がいじめられているとの情報がある」との連絡があり、やはりいじめが起きていると確信をもった。
まずは、いじめの早期発見、早期対応が最も重要となるが、発見した場合、いじめられている生徒の側にたって、本人を守る姿勢をしめすことが大切である。いじめられていることを教師に話すと、もっといじめられるかもしれないと思って言えないのかもしれない。
いじめは人権侵害であり、絶対に許されない行為である。だから教師は全力でその生徒を守るという姿勢で、生徒がいじめられていることを打ち明けるのを待たなければならない。生徒から、いじめを受けているとの訴えがあった場合、親身になって話を聞かなければならないが、そこでもっともしてはならないことは「いじめられる側にも問題があるんだ」などと、批判的・評価的な態度をみせるということである。生徒の心情として、いじめられている事実をいえない場合や、感情が高ぶることがあるので、時間をかけて、根気強く、共感的にじっくりと話を聞きながら事実確認をしていく必要がある。ここで‘共感的’にということが重要になるのである。共感的理解とはどういうことなのか、考えていくことにする。
あるA小学校5年生のB子は、同級生の女子のグループから「トロい」とか「きたない」などといわれたり、無視されたりするなどといったいじめを受けていた。そのB子が休み時間などに、孤立しているように見えたのでどうしたのかと尋ねたところ、「別になんでもない」と言われてしまった。ところがB子の保護者から「子どもの様子がおかしい」との申し出があり、また、他の教師から「B子がいじめられているとの情報がある」との連絡があり、やはりいじめが起きていると確信をもった。
まずは、いじめの早期発見、早期対応が最も重要となるが、発見した場合、いじめられている生徒の側にたって、本人を守る姿勢をしめすことが大切である。いじめられていることを教師に話すと、もっといじめられるかもしれないと思って言えないのかもしれない。
いじめは人権侵害であり、絶対に許されない行為である。だから教師は全力でその生徒を守るという姿勢で、生徒がいじめられていることを打ち明けるのを待たなければならない。生徒から、いじめを受けているとの訴えがあった場合、親身になって話を聞かなければならないが、そこでもっともしてはならないことは「いじめられる...