はじめに
現代の日本では、女性の存在価値が大きくなるにつれて、女性が様々な分野において、飛躍的な活躍を見せる時代となってきた。かつては、炊事洗濯、子育てなど、家事全般さえやればよいというような立場を強いられていた女性たちであった。しかし今の時代になり、女性も社会に出て働く、というかたちが一般的になり、ようやく女性も男性と同等の立場が得られるようになってきた。
しかし、その一方で女性は、仕事などの充実で満足感を得、経済的にも女性一人で十分まかなえるようになり、結婚をすることでパートナーに経済的な支えとなってもらう必要がなくなってきたため、結婚をする時期が遅くなる晩婚化が進んでいるように思われる。結婚だけが全てではない、まだ私たちにはすることがある、まだ一人でゆっくりと、したいことをしたい――これが彼女たちの望むことであり、それが要因となって適齢期を過ぎても結婚をしない女性が増えているのが現実である。
そんな思いを抱いているのは日本人だけではなく、遠く離れたイギリスの地にも、同様のことに悩みを抱いている女性がいるのだ、ということを知らしめてくれたのが、この『ブリジット・ジョーンズの日記』である。映画にもなり、なおさら知名度は上がり、多くの女性の共感を得た。
私はこの作品に出てくる主人公・ブリジットが展開する結婚観、独身観、仕事観と日本人女性が考えるそれらと、どのような違いがあるか、比較・検討してみることにした。
1.ブリジット・ジョーンズの人間性
タイトル・ヒロインのブリジット・ジョーンズは、ロンドンにある某出版社の編集部に勤務するキャリア・ウーマンで、ファッションはイギリスきっての美人デザイナー、二コール・ファリを愛用、おまけにダンディで切れ者の上司が恋人である。
日本とイギリスの結婚観・独身観と仕事観の違い
はじめに
現代の日本では、女性の存在価値が大きくなるにつれて、女性が様々な分野において、飛躍的な活躍を見せる時代となってきた。かつては、炊事洗濯、子育てなど、家事全般さえやればよいというような立場を強いられていた女性たちであった。しかし今の時代になり、女性も社会に出て働く、というかたちが一般的になり、ようやく女性も男性と同等の立場が得られるようになってきた。
しかし、その一方で女性は、仕事などの充実で満足感を得、経済的にも女性一人で十分まかなえるようになり、結婚をすることでパートナーに経済的な支えとなってもらう必要がなくなってきたため、結婚をする時期が遅くなる晩婚化が進んでいるように思われる。結婚だけが全てではない、まだ私たちにはすることがある、まだ一人でゆっくりと、したいことをしたい――これが彼女たちの望むことであり、それが要因となって適齢期を過ぎても結婚をしない女性が増えているのが現実である。
そんな思いを抱いているのは日本人だけではなく、遠く離れたイギリスの地にも、同様のことに悩みを抱いている女性がいるのだ、ということを知らしめ...