最高評価でした。
グローバル社会論
題 地域経済統合と政治的安定
序
世界は1つになるのか、又はいくつかに分かれるのか、という視点をから講義は終始貫徹されていた。教授された通り、モノ・カネ・ヒトが国境を越えて移動したとしても、グローバリゼーションには歴史の終わりと文明の衝突との二面性を兼ね備えている。例えばモノのグローバリゼーションとしても、自由貿易として世界が1つに向かおうとする反面、各国は国際的な分業を行っている。モノのグローバリゼーションによる生活のフラット化が進んだとしても、ブルカ禁止法が否決されたように文化は守られる。ヒトのグローバリゼーションも国家による制限がなされ、完全には生活のフラット化がなされない。貨幣は単なる約束であり、比較的簡単に国境を超えることはできるが、EUにおける英国のようにポンドを頑なに守ろうともしている国もある。
特に本講義では、モノのグローバリゼーションのなかで、自由貿易に対して歴史的理由(第二次大戦におけるブロック経済政策)、理論的理由(比較優位の原則)から経済的互恵が強調された。自由貿易のなかで特筆すべきは、協定によるものであろう。FTAやEPA及び地域経済...