その共通の過程には、目に見えてわかる大きな変化が存在する。例えば、ハイハイできるようになる、一語文を話せるようになるなどの、成長の印とも言えるイベントである。しかし、目に見える成長の前には、目には見えないが次のイベントまでのために力を溜める時期が、必ずあるのである。人間はこうして、目に見えない成長と、目に見える成長を交互に繰り返して、発達の過程を歩むのである。
1.「発達障害」の発達とは何か?
まず、発達というものについて考えてみたい。人間の発達とは、「ヒト」としてこの世に産まれてから、一人前の「人間」になるまでの過程である。この過程には、生活する環境などによって異なることもあるが、基本的には共通したものがある。
そして、その共通の過程には、目に見えてわかる大きな変化が存在する。例えば、ハイハイできるようになる、一語文を話せるようになるなどの、成長の印とも言えるイベントである。しかし、目に見える成長の前には、目には見えないが次のイベントまでのために力を溜める時期が、必ずあるのである。人間はこうして、目に見えない成長と、目に見える成長を交互に繰り返...