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「戦後の社会福祉の展開と今日の課題について述べよ」
現在わが国は、世界に例を見ない少子高齢化の波の中、高齢者福祉は変容し、児童福祉の展開にも何らかの息吹が期待されている。障害者福祉も含めた、それぞれの社会福祉領域の中で生きる人々は、これからの生きる方向としての福祉環境、それをサポートする福祉サービスの適切な体系化を望んできている。これらの望みに伴って、現代社会では従来の社会福祉制度が成り立たなくなってきつつある。以下、その社会福祉制度は、戦後どのように作られてきたのかを述べ、合わせて今日の社会福祉制度の課題について考察していく。
まず、これまでの社会福祉制度の歴史について述べる。1945(昭和20)年8月、第二次世界大戦が終了し、敗戦国である日本は連合国総司令部(GHQ)の元に民主政治を行なう事となった。戦後の社会福祉はこの様にGHQの指導のもとで始まったのである。敗戦直後の国民の生活は食糧・住宅・物資あらゆるものが不足しており、また失業者・戦災者・海外からの引き揚げ者・戦地から戻った軍人・浮浪者など早急な生活苦からの救済を必要とするものは全国に800万人以上と推定されていた。
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