小学校において教育相談を行う場合、どのような点に注意しなければならないか。いじめ・不登校のいずれかをとりあげて説明してください。
教育相談は、「開発的教育相談」、「治療的教育相談」、「予防的教育相談」の活動がある。
開発的教育相談の中心は進路指導である。進路は、生活への適応や人格の成長に大きく関わる問題である。子ども自身が自らの適性を把握し、将来を見通し、自ら進路を選択できるように援助することが重要である。また、勉強の遅れている子どもに対して個別指導を行ったり、勉強方法のコツを教えたりする学業相談も含まれる。これは、教師が日常的に行っている教育活動であるが、子ども一人ひとりの成長を助ける重要な活動である。
治療的教育相談とは、適応相談とも呼ばれ、さまざまな情緒的な問題を抱えた子どもに対して、問題の所在を明らかにし、治療的に関わることによって、問題解決と日常生活および社会生活への適応、さらには人格的成長を目指すものである。
かつて不登校の者は、無理に学校に連れて行かれる指導を受け、余計に不登校になることもあった。しかし今は、不登校に対する理解も進み、多くの不登校は心理的葛藤などの...