香川県豊島での産業廃棄物不法投棄問題は社会的に大きな注目を集めた。国内外問わず、有害廃棄物の越境問題と不法投棄問題について…
廃棄物マネジメント~有害廃棄物の越境移動問題から~
はじめに
香川県豊島での産業廃棄物不法投棄問題は社会的に大きな注目を集めた。講義でも国内外問わず、有害廃棄物の越境問題と不法投棄問題について、さまざまな事例が報告された。このような問題は「公害輸出」というフレーズで説明される。産廃を撤去するためにかかった費用を地方自治体がその輸出元となっている首都圏の自治体に請求するなど、これまであまり抗議してこなかった被害自治体が、積極姿勢に転じる場面も見られる。これからは自治体がその土地で出た廃棄物をどのように処理するか、そのマネジメントが課題となってくると思われる。「公害輸出」の講義の最後に「Environmental Governance」という言葉が出てきた。産廃を排出している主体は企業であることが多い。企業における廃棄物ガバナンスの現状について考察をしていきたい。
現状
ここでは「①循環型社会への処方箋~資源循環と廃棄物マネジメント~田中勝著」を参考にした。廃棄物処理は生活になくてはならないものである。日々の生活で出たごみを所定のごみ収集所にもっていき捨てているが、もしごみを処理してく...