~『子育て不安の心理相談』~
課題1
近年、「子どもをどのように育てたらよいのかがわからない」「子どもを育てることが怖い」という女性が増えている。女性が母親になるということは、それまでおもに、親や周囲から守られ、与えられる側に立っていた自分が、守り与える側に立たされることを意味する。急に立場が変わることで母親の不安は大きくなる。この不安というものが漠然とした不安になってきている。親自身が自分が何に困っているのか、不安なのかを、言いあらわすことができない。そのため、専門家もはっきりと助言をすることができなくなっているという、専門家側の声がある。このような現状からも子育ての大変さがうかがえる。
現代の少子化問題は、これだけ女性が社会に出て働くことが当たり前になってもなお、本質的なところで家族の問題として母親を支え、守る環境を整えようともしない日本の政治や社会、そして日本の男性の生き方にたいする、女性のいのちをかけた抗議ではないか、と考える。また、同じ苦しみや悩みを体験しているはずの女性もまた、「母親」にたいしてはきわめて厳しいという現実もあることから、いかにお母さんたちが孤独と不安のなかで...