よくまとめてあります。とコメントあり。
1960年代以降は、教育の現代化が主流を占めるようになった。現代の教育の現代化は、教育内容の現代化、あるいは教育内容の現代科学化ともいわれており、学問の急速な発達に対して、学校教育の内容が立ち遅れている状態を克服することにねらいがあった。
アメリカの心理学者ブルーナーは、学校は学問を学ぶ場所であって、社会生活をするところではないという思想をもっていた。そして学問を学ぶにあたって、その根底にある構造を学ぶことの重要性を指摘して、わが国において注目をあびたのである。
ところが彼は構造とは何かについて必ずしも明確にしてないのであるが、各教科を構成する、基本的な概念とかんがえてよいだろう。たとえば、代数字における交換・配分・結合法則や物理学における保存の原理、文学における悲劇性の概念などがこれである。
構造を理解することは、爆発的な知識量の単純化の手段であり、既知の基盤として未知を切り開いていく際の有力な武器になると考えられる。情報化社会において、表面的で雑多の知識を与えても意味がない。より深く、根底にある概念を理解させるようにしなければならないとブルーナーは主張する。
1960年に出版され、...