古代から近代までの教育の歴史、重要人物の思想
教育は、私たちの文化や生活など様々な面で密接に結び付いている。そして、その時代、出来事、事件、人々の日常生活、戦争、経済、哲学、宗教、民族によってその特徴は、いろいろな形態となって動いてきた。それらを理解するにあたり、古代の教育から近代の教育までの歴史的な流れを、西洋を舞台として教育活動および教育思想について以下述べる。
古代の教育は、スパルタとアテナイいう都市国家において国内問題や国防のために行われていたが、前者は優秀な戦士を育てることを基本としたため、軍国主義教育・国家主義教育であった。後者は、民主主義教育であった。前4・5世紀のアテナイでは、知識を教え込むソフィストと助成による教育を行うソクラテスは対立した。ソクラテスの教育は、対話による皮肉と助産術であった。青年が自分が無知であることを自覚し、青年自身の力により考えを導き、学問が身に付くよう産婆のように手伝う助産術を教育の理念としたのである。ソクラテスの弟子のプラトンは教育は結婚から考えるべきであるとし、男女の差をつけなかった。そして、人間の能力に応じた教育の必要性を洞窟の比喩を使って説明した。プラトンの弟子のアリストテレス...