経済開発の歴史的展開と主要な開発理論の形成について論述
南北問題は大航海時代の欧州諸国の海外進出と、産業革命の時期に生じた技術格差に端を発する。ヨーロッパ諸国は古くから、その歴史的戦闘の繰り返し、競争社会に生き残るため自国の経済技術力の発展をいやがおうにも迫られた結果、国家力は他の地域と比べ比較的発展をとげた。そしてその製造する製品は自国内の自給率をはるかに上回る量となり、また他国より安価な製品製造を求めるため資源確保が必要になり、そこに他国との競争に勝つために軍事主義からなる植民地獲得とが重なり技術後進国であった南半球諸国へ次々に進出していくこととなった。北半球諸国は自国の発展のためその植民地である南半球に対して可能な限りの食糧、一次産品を搾取し、また自国製品の消化のため機械を使った大量生産によって生産された安価な製品を植民地へ大量に輸出した。その結果北半球諸国は経済が発展していったのに対し、南半球諸国の経済発展は抑えられた。植民地経済の場合、現地民も一体化した開発ではなく伝統的な現地経済の一部を先進国の飛び領土として占領する形のものであったため結果、宗主国の飛び領土と現地伝統的経済社会の併存という二重経済構造が出現した。
しかし、第二...