教師論 第1分冊

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    <略題>偉大な教育者に学ぶ

    <課題>ルソーとペスタロッチの教育思想についてそれぞれ説明しなさい。

    ルソー

     ルソーは、家庭教師を理想的な教師としており、『エミール』における家庭教師の口をして自身の理想とする教育論を語らしめるとともに、彼自身の理想とする教師像を描出している。その教師像は、子どもとともに歩む若くして賢明な教師であり、教師は大人の価値観を無理に詰め込むような積極的な教育を行ってはならないと捉えている。「自然人」が教育の目的であるルソーの教育観のなかには、人間は元来性善であるという思想が含まれている。

    自然人とは、新しい近代的市民社会の人間のあるべき姿であり、それは主体的人間でなくてはならない。ルソーの教育は、近代的な人間を育成するための教育である。

     ルソーの教育の方法において一貫していることは、子どもの発達段階に応じることである。各々の段階には固有の生活が存在し、教育は各々の段階の独特な生活を活かした教育でなくてはならないとしている。

    ルソーの教育思想の特徴には、大きく5つ挙げられている。第1は、3人の教師による教育である。その3人の教師とは、1つは自然、2つ...

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