佛教大学通信「学校教育課程論」第1設題(中学校あるいは高等学校のいずれかの教育課程について、その基準と編成原理、今日的課題についてまとめてください)のB評価レポートです。採点者の所見は「教育課程そのものについてはきちんと記述されていますが、今日的課題について詳しく論じる必要があります。とりわけトップダウン方式の短所、すなわち学習指導要領を策定する行政とそれを子どもたちの教育に反映させる学校現場とに生じるギャップについて論じるとより深い考察となるでしょう。」でした。学習を進める上での参考にしてください。
第1設題 中学校あるいは高等学校のいずれかの教育課程について、その基準と編成原理、今日的課題についてまとめてください。
「テキストの1章~2章をもとに学びを進めた。」
教育課程は、文部省編『小学校指導書 教育課程一般編』(1979年)によると、「学校教育の目的や目標を達成するために教育の内容を児童生徒の心身の発達に応じ、授業時数との関連において総合的に組織した学校の教育計画である」とされている。
その教育課程を編成する際の国の基準が、学習指導要領である。これは昭和33年の改訂によって、強い法的拘束力を持つようになった。
学習指導要領は、これまで何度かの改訂を経て、変遷をしてきた。その変遷は、子どもを中心とした「経験主義」に教育の本流を置くべきとする考え方と、「読み、書き、算」を中心とする「系統主義」をその本質と見る考え方の綱引き(言い換えれば「ゆとり教育」と「詰め込み教育」の綱引き)ということが出来る。
最初に、戦後の学習指導要領の変遷、つまり教育課程の基準と編成原理の変遷を見ていく。その変遷から、教育課程の今日的課題を考察していきたい。
第二次世界大戦終了直後の1945年、GHQの教...