認定こども園制度について制度の背景、概要、特徴、課題についてまとめました(1200字)
小学校入学前の子供が集団生活をはじめて体験する場所と言えば幼稚園や保育園がある。しかし、幼稚園は文部省所管の教育機関であり、保育園は厚生労働省所管の児童福祉施設という法律上の位置づけがあり両者は異なる。似たような機能を持つ両者が別々に存在していることに問題はないのか?いわゆる幼保一体化の試みとして誕生した認定こども園とはいったいどういうものなのか。その内容と特徴、また課題について論述する。
認定こども園とは就学前の子供に関する教育・保育等の総合的な提供の推進に関する法律(認定こども園法)により設置される施設である。制度の開始は平成18年である。
認定こども園誕生の背景には少子化の進行、子育て世代における共働きの増加などの社会変化にて生じた多様な子育てのニーズを吸収しきれなくなったことがある。例えば従来、親が就労していれば保育所、違えば幼稚園というように利用が限られ、年齢も保育所では0歳から、幼稚園では3歳からであるなど使いにくさがあった。保育所の待機児童が3万人前後いる一方で、幼稚園では児童数が10万人減少するなどのミスマッチが生じ、少子化の中集団生活を学ぶ場としての集団規模が確...