ファッション・デザインの「左右対称性」について
美学上の概念では、ある対象の美しさを左右する条件を形式的に見ていく場合、これを美的形式原理という。美的形式原理の主たるものは、統一・調和・リズム・バランス・プロポーションなどであり、これらの形式原理は個と個、個と全体との関係を見ていく中で、個をどのように取り扱うかという事に対する理論である。美的形式原理において、左と右との対称性はバランスに含まれる。バランスとは均衡・釣り合いの意味を持ち、秤(天秤)から出た考え方である。天秤は品物を載せる皿と錘を載せる皿があり、両者が同じ重さになった時、釣り合いが取れ、静止する。この状態を「バランスが取れた」という。本来、物理的な重さの釣り合いに対するものであるが、日常生活の中にこの考えを及ぼして、安定性への指標として使っている。
ファッション・デザインの「左右対称性」について
美学上の概念では、ある対象の美しさを左右する条件を形式的に見ていく場合、これを美的形式原理という。美的形式原理の主たるものは、統一・調和・リズム・バランス・プロポーションなどであり、これらの形式原理は個と個、個と全体との関係を見ていく中で、個をどのように取り扱うかという事に対する理論である。美的形式原理において、左と右との対称性はバランスに含まれる。バランスとは均衡・釣り合いの意味を持ち、秤(天秤)から出た考え方である。天秤は品物を載せる皿と錘を載せる皿があり、両者が同じ重さになった時、釣り合いが取れ、静止する。この状態を「バランスが取れた」という。本来、物理的な重さの釣り合いに対するものであるが、日常生活の中にこの考えを及ぼして、安定性への指標として使っている。バランスの原理の応用にシーソーがあるが、シーソーは体重の異なる2人が乗った場合、重い人が中心の方へ身体を移す事で安定を得る事ができるが、これは支点からの距離と重みとの関係が反比例するということで説明ができる。 バランスは力学的には重量の釣り合いを取る事であるが、造形的には同一の...