「生きる力」の育成と道徳教育について述べよ。
「生きる力」を育むに当たり、第15期中央教育審議会第一次答申は、特に次の四つの視点を重要としている。
学校・家庭・地域社会の連携と家庭や地域社会における教育の充実。
こどもたちの生活体験・自然体験等の機会の増加。
「生きる力」の育成を重視した学校教育の展開。
子どもと社会全体の「ゆとり」の確保。
なかでも(3)「生きる力」の育成を重視した学校教育の転機について、学校が留意する必要があるとして挙げられている次の諸点が重要である。
1.「生きる力」の育成を基本とし、自ら学び、自ら考える教育へと転換する。
2.生涯学習社会を見据えつつ、「生きる力」という生涯学習の基礎的な資質の育成を重視する。
3.「ゆとり」のある教育環境で「ゆとり」のある教育活動を展開する。
4.教育内容を基礎・基本に絞り、分かりやすく、生き生きとした学習意欲を高める指導を行なって、その確実な習得に努めるとともに、個性を生かした教育を重視する。
5.子どもを多元的、多様な物差しで評価し、子ども一人ひとりのよさや可能性を見いだし、伸ばす視点を重視する。
6.豊かな人間性と専門的な...