私は青年期の課題を親から心理的離乳をして自立することと,友人関係の大切さを学ぶことだと考える。この2点から青年期について考え,そして望ましい親子関係,友人関係とはどういうものか考えてみたい。
まず,親から心理的離乳をして自立することとはどういうことだろうか。「青年心理学トゥデイ」によれば,精神的に親から自立して,親との新しい関係をつくることである,とある。また,心理的離乳のためには,親との深い信頼関係,愛情関係が必要であると書いてあるが,私が考えるには親の愛を実感しながら,自分のために行動することができ,同時に,必要に応じて親からの援助を素直に受けることも,感謝することもできることである。親から自立するということは,親元から離れて生活し,経済的に自立したり,親を無視したりすることだけではないと思う。これまでは,激しい親子の対立の中で,親からの自立が達成されると考えられてきた。しかし現在では,青年期になっても良好な親子関係を保っている方が,統計的には多いらしい。いずれにしても言えることは,親の愛が実感できないと親からの自立は難しいということだ。けれど,親との距離が近すぎても自立の妨げになることがあるとも思う。それは,居心地の良すぎる親子関係のなかで,親が子どもを危険から守りすぎてしまうことによって生じる。子どもを自分の生きがいにしてきたような親にとっては,子どもが離れていくことは苦痛であろう。子どもが,自立するときにおとなとして親の苦しい気持ちを理解し,思いやることができれば,それは青年の自立にとっても意味のあることになるはずである。
青年心理学~親子とは何か,友情とは何か~
私は青年期の課題を親から心理的離乳をして自立することと,友人関係の大切さを学ぶことだと考える。この2点から青年期について考え,そして望ましい親子関係,友人関係とはどういうものか考えてみたい。
まず,親から心理的離乳をして自立することとはどういうことだろうか。「青年心理学トゥデイ」によれば,精神的に親から自立して,親との新しい関係をつくることである,とある。また,心理的離乳のためには,親との深い信頼関係,愛情関係が必要であると書いてあるが,私が考えるには親の愛を実感しながら,自分のために行動することができ,同時に,必要に応じて親からの援助を素直に受けることも,感謝することもできることである。親から自立するということは,親元から離れて生活し,経済的に自立したり,親を無視したりすることだけではないと思う。これまでは,激しい親子の対立の中で,親からの自立が達成されると考えられてきた。しかし現在では,青年期になっても良好な親子関係を保っている方が,統計的には多いらしい。いずれにしても言えることは,親の愛が実感できないと親からの自立は難しいということだ。け...