道徳教育の意義について述べよ。
道徳教育の意義について述べよ。
今日の学校における道徳教育は、学校の教育活動の全体を通じて行われるものとされているが、さらにそれを補充し深化するために、「道徳」の時間が設けられている。しかし、今日の道徳問題は、学校という枠の中だけでなく、家庭や地域社会全体にわたって密接な関連をもって、大規模な展開を見せている。道徳教育は決して教訓的に上からお説教するのであなく、一人ひとりが自発的に行動することが大切であり、その点で「教育基本法」の精神は道徳教育には欠くことのできないものである。次の世代を担っていく子どもたちに、人間としてふさわしい社会規範を身につけさせる。それは、子ども一人ひとりが幸せになることを前提としており、子どもたちのもっている様々な豊かな能力を見つけそれを伸ばすのである。その能力とは、知識・情操・身体の三領域からなっており、それらが調和がとれて発達していくことが必要で、道徳教育こそ、この調和のために欠くべからざる核となるものである。
昭和二十二年に最初の学習指導要領が制定された。学習指導要領は、文部科学省が作成する文書であり、小中高校及び養護学校などの教育内容及び教育課程の要...