児童(小学生)を理解するとはどのようなことだと考える大前提として、この命題を達成することは大変難しくまた、非常に時間がかかることということをまずは理解しておきたい。なぜならば児童は一人の個である人間であり、その個を理解するということは大変な労力と時間がかかることだからである。それでもあえてこの児童を理解するという命題に全力をもって取り組んでいき、その姿勢を見せることが教師としての大きな役割のひとつであることは教師として心にいつも掲げておく必要があるといえるだろう。
何かを理解するとき、ある一面だけをみて理解できないように、児童という個を理解するためには色々な方向、様々な角度からみる必要がある。その第一歩として現代の小学生が置かれている社会的状況や環境を理解することが必要である。近年の児童を取り巻く環境は劇的に進んでおり、教師自身が過ごした幼少時代の環境とは大きく異なっていることを否定することができない。
それは近年の児童を取り巻く環境は“テレビゲーム、インターネットの普及、少子化の影響もあり実際の人間関係、感情的な交流が希薄なまま成長してきており、社会からの孤立化が進みその結果、アイデ...