まず、今回の課題の一つである「粋」とはどのような言葉で、どのような時に使うのだろうか。「粋」という言葉を聞くと、江戸っ子というイメージが強い。時代劇を見ていると、粋という言葉が何回か出てきた記憶がある。それは、「め」と背中に書かれた半纏をはおり、ねじり鉢巻をした男たちが酒を飲んでいる場面である。そして酒を一気飲みした男に対して他の男が「粋だねぇ」と言うのである。しかし、本当にこの記憶は確かなのだろうか。そこで広辞苑で見てみると…
『粋(「意気」から転じた言葉)?気持ちや身なりのさっぱりとあかぬけていて、しかも色気を持っていること。伎、浮名横木節「その粋な多左衛門どのなればこそ、かうした〜なお富さんを・・・」?人情の裏表に通じ、特に遊里・遊興に関して精進していること。また遊里・遊興のこと。⇔野暮。』
と載っていた。粋とはこのような意味であったのに驚いた。この遊里・遊興というのは、売買春が許されていた街である。現代の日本では禁止されているが、これは江戸時代でも悪所とされていた。この遊廓で頻繁に時代小説に出てくるのが、最も有名なのが江戸の吉原である。江戸という武士に支配された時代の中で、町人が武士と同席することができたのは、遊廓か料亭でしかなかったようだ。遊廓というのは、金さえ払えば四民平等の世界であったのだ。そして、このような場所は町人が、町人のために構えたものである。それなのに武士が訪れては、威張ることができる理由がない。しかし、武家面する武士はおり、そのような武士は「野暮」と言われ、嫌われたのである。遊廓では粋と野暮との格の違いが存在した。では、粋といわれる人々は、どのような態度であったのだろうか。ここでの粋は、意気がらないことであった。それが「通な人」というものであった。
粋・格好よさ・美しさ
まず、今回の課題の一つである「粋」とはどのような言葉で、どのような時に使うのだろうか。「粋」という言葉を聞くと、江戸っ子というイメージが強い。時代劇を見ていると、粋という言葉が何回か出てきた記憶がある。それは、「め」と背中に書かれた半纏をはおり、ねじり鉢巻をした男たちが酒を飲んでいる場面である。そして酒を一気飲みした男に対して他の男が「粋だねぇ」と言うのである。しかし、本当にこの記憶は確かなのだろうか。そこで広辞苑で見てみると…
『粋(「意気」から転じた言葉)①気持ちや身なりのさっぱりとあかぬけていて、しかも色気を持っていること。伎、浮名横木節「その粋な多左衛門どのなればこそ、かうした~なお富さんを・・・」②人情の裏表に通じ、特に遊里・遊興に関して精進していること。また遊里・遊興のこと。⇔野暮。』
と載っていた。粋とはこのような意味であったのに驚いた。この遊里・遊興というのは、売買春が許されていた街である。現代の日本では禁止されているが、これは江戸時代でも悪所とされていた。この遊廓で頻繁に時代小説に出てくるのが、最も有名なのが江戸の吉原である。江戸という武士に支配...