人が生まれてから死ぬまでをライフサイクルと捉え、それぞれのライフサイクルの段階(ライフステージ)ごとに精神保健の課題と特徴がある。
ハーバード大学の人間発達学の教授エリク・エリクソンは、人の生涯を8つの発達段階に分けて、それぞれの発達段階には必然的な危機がありうると言い、その各発達段階に固有なライフ・タスク(生命的、生活的な課題)の達成とそれに伴う心理面の危機を克服することで精神面の健康が可能になると考えていた。
ここでは、ライフサイクルの一部を抜粋し、精神保健の概要を踏まえ、精神保健の重要性を述べていく。
思春期は、子供から大人への移行期であり、我が国では、青年期前・中期を「思春期」と呼ぶ。
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「ライフサイクルにおける精神保健について」
人が生まれてから死ぬまでをライフサイクルと捉え、それぞれのライフサイクルの段階(ライフステージ)ごとに精神保健の課題と特徴がある。
ハーバード大学の人間発達学の教授エリク・エリクソンは、人の生涯を8つの発達段階に分けて、それぞれの発達段階には必然的な危機がありうると言い、その各発達段階に固有なライフ・タスク(生命的、生活的な課題)の達成とそれに伴う心理面の危機を克服することで精神面の健康が可能になると考えていた。
ここでは、ライフサイクルの一部を抜粋し、精神保健の概要を踏まえ、精神保健の重要性を述べていく。
思春期は、子供から大人への移行期であり、我が国では、青年期前・中期を「思春期」と呼ぶ。
思春期の特徴は、自分に関心を持つ時期である。仲間の目を気にしたり、自分なりの理想を持つ。自分のことを自分で決めたいという自律で、親への反発が生じる。独立心と依存心が混在し、そのために過剰な自己主張や承認欲求が強くなる。その試行錯誤の経験で、生活や進路を自分で切り開こうとする自立の時期が生じる。エリクソンは、この段階をアイデンティテ...