英語学概説分冊1合格リポートです。
ご参考までに。
設問 2
教材第8章を読み、「発話行為」(speech act)とは、どのような行為であるかについて詳細に、体系的に論じなさい
発話行為(speech act)とは言葉(speech)を用いてなされる行為(act)のことである。オースティンによると発話行為とは発話内容の真偽により、その内容に観点を置く叙述文と発話そのものが真偽ではなく内容そのものが適切か不適切で評価される遂行文とに大別される。叙述文とはTokyo is the biggest city in the world. The earth is a sphere.のように聞き手の反論が可能で、真偽を問うことができる文である。一方で遂行文とは文を発すること自体がある行為を遂行していることになるので真偽を問うことはできない。従ってどのような場合にその行為が遂行されたと言えるかという適正条件が重要である。適正条件は慣習的な効力を有する慣習的な手続きが存在しなければならず、当の状況と当事者とがその手続きに指定されている通りに適切なものでなければならず、その手続きは正しくかつ完全に遂行され、当事者が、その手続きに指定されている通りの必要な思考、感情、意図を持ち、発話後の行為が指定されている場合には当事者はその通りに行動しなければならない、とされる。次のような文...