キャリア概論

閲覧数2,150
ダウンロード数10
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 全体公開

    資料紹介

    キャリア概論 
    「キャリアコンサルタントの社会的意義について」

    資料の原本内容

     キャリア概論 特別講習A 
    「キャリアコンサルタントの社会的意義について」
                             
     昨今、我が国において社会の動向は大きく変化してきている。経済的状況としては、1990年以前のような飛躍的な成長は遂げられなくなった。
     経済的状況の停滞は、労働環境の変化をもたらした。従来、日本的経営の特徴としては、終身雇用制度、年功序列型賃金、企業別労働組合の3つが挙げられた。このなかでとくに、終身雇用制度は大きく揺らいでいる。
     全体の割合としては、なおも正規雇用が中心ではあるものの、その割合は徐々に低下している。その代替となっているのは、非正規雇用である。非正規雇用は、基本的に有期契約であり、終身雇用ではないため、彼らにとっては同じ企業に定年まで勤めるという意識はない。
     正規雇用されている者のメンタリティーとしても、定年まで雇用されることが当然であるとは考えられなくなった。
     終身雇用制度が揺らいでいるため、労働者にとっては、所属する会社組織に過度に依存することは、リスクが大きいことである。職業人として生きていくためには、自分の価値を高め、維持していかなければならない。これは、エンプロイアビリティーと呼ばれる能力である。
     モノの価値は、時間の経過とともの逓減していく傾向があると思われる。市場経済においては競争原理が働くため、既存のモノに対して新しいモノが開発され続けるからである。新しいモノは、より性能が高かったり安価であるといったメリットがあるため、既存のモノの価値は相対的に低くなる。
     人についても同じことが当てはまるだろう。労働者としての人は、能力開発をしないことには時間とともにその価値は逓減していく。周囲の人たちが成長するなか、取り残されるという意味合いと、取り巻く環境の変化に適応できなくなるという意味合いがあるだろう。このため、人は勉強をして能力を高め続けなければいけない。そうしていける人はエンプロイアビリティーが高いと言える。
     キャリアコンサルタントの大きな役割は、人が能力を高め続けるための道しるべを示すことであると思う。キャリア形成のために協力をするということである。これがキャリアコンサルタントの社会的意義である。
     キャリア形成の大切さについては、人々には漠然と捉えられてはいるだろうが、理解はまだ浅いと感じられる。私はキャリアコンサルタントとして、まずは友人など周囲の人々にキャリア形成の意味を伝えていきたいと思う。人々が、より的確な方向性で勉強をして能力を高めていけるようになれば、社会はよりよくなっていくだろう。
    以上

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。