『英語と日本語の広い意味での比喩の構造を比較対照し、両者の違いをデータに基づいて具体的に論ぜよ。』
英語と日本語の比喩表現を比較するにあたり、その比較基準となるメタファーについてはじめに説明する。メタファーとは、「二つの物事、概念の間に類似性が成り立つ時、一方の形式で他方を表現する」ことである。例えば (a)は「彼はパリに旅した」という意味である。この場合のa journey「旅」の意味は文字通り「住んでいる所を離れて、よその土地を訪ねること」である。しかし (b)は「人生は旅である」のA JOURNEY「旅」は、(a)のa journey「旅」とは少し意味が異なる。そしてこのA JOURNEY「旅」が(b)のメタファー表現にあたる。人生は実際の旅のように常に旅行をしているわけではないが、旅のように様々な経験をするという概念の類似性が存在している。なので、私たちは(b)の意味を理解することができる。
He made a journey to Paris.
LIFE IS A JOURNEY.
メタファーには、基本メタファーと派生メタファーがある。これらについて説明する。例えば(b...