設問:学校における各種指導(教科指導、生徒指導、進路指導、特別活動等)と教育相談(学校カウンセリング)の関連について論じなさい。
テキスト:学校カウンセリング入門、ミネルヴァ書房、大日方重利
学校における各種指導(教科指導、生徒指導、進路指導、特別活動等)と教育相談(学校カウンセリング)の関連について論じなさい。
教師がカウンセリングの考え方や態度、方法などを必要とすることは、いわゆる教育相談の場面で強調されてきた。そこでは、生徒に対するカウンセリング的な対応が教師に要請されるが、内容によっては専門的なカウンセラーや機関との協力による対応が重要となる。一方、教師の日常的な活動のほとんどは、すべての生徒を対象にした教科指導、生徒指導、学級運営などの場面で占められている。しかし、現代の学校教育が抱える課題に対しては、学校での各種の指導とカウンセリングとを関連させ、対応する必要がある。そこでは教師自身が独力でカウンセリングの活用に取り組むことが必要となる。
各種指導と学校カウンセリングの関連について述べる前に、一般的なカウンセリングと学校カウンセリングの違いについて、簡単に触れておく。
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